正月に振袖が着たいあなたへ。着物で正月を過ごす場合の注意点

1年の始まりである「正月」。普段着でゆったりと過ごすのもいいですが、初詣には着物を着ていきたいと考えている女性もいるのではないでしょうか。新年初めのイベントだからこそ、しっかりとした服装で気合を入れたい人もいるはず。しかし、いままで正月を普段着で過ごしていた人がいきなり振袖で過ごすと、さまざまなミスをしてしまうことがあります。そこで今回は正月に振袖が着る場合の注意点をご紹介します。

まずは振袖の種類について知ろう

 正月には多くの女性が振袖を着て初詣にいきますが、そもそも振袖にはどのような種類があるのでしょうか。まずは振袖の種類からご紹介します。

大振袖

大振袖はもっとも格式の高い振袖で、袖丈も一番長い振袖です。最近では、多くの場合が結婚式のお色直しに使用されています。現在では大振袖、中振袖の区別はあまり明確にされなくなっている傾向にあるので、お呼ばれの結婚式に参列する時以外は、そこまでしっかりと分ける必要はないでしょう。

中振袖

中振袖は成人式などで着用されることが多い振袖で、現在は大振袖と明確に区別がされなくなっています。袖丈は大振袖よりも短いので、地面に触れる可能性が低いという特徴もあります。

小振袖

そもそも振袖は未婚女性の第一礼装という一面があるので、既婚女性は着ることはできません。そのなかでも、小振袖は学生までしか着ることができない振袖です。また袖丈が二尺( 78cm前後)しかないため、二尺袖とも呼ばれています。袖丈が短いので着物が地面に触れる心配も少なく、可愛い印象を与えることができる振袖になります。

振袖はいつまで着ていいの?

 振袖は未婚女性の第一礼装です。そのため未婚であれば、何歳になっても振袖を着ていいのかという疑問も生まれますよね。結論からいうと、明確な年齢制限はないため、未婚であれば何歳になっても振袖を着ることはできます(ただし小振袖に関しては学生までしか着用することはできません)。ただし振袖は可愛い印象を与えやすいので、一般的には年齢を重ねると訪問着を着るようになります。 訪問着は未婚女性でも既婚女性でも着用することができる着物で、振袖よりも落ち着いた色合いのものが多く、上品さのある着物になっています。また振袖だけでなく訪問着にも袴は合わせることができるので、正月に袴を着用したい人はどちらの着物を着ても問題ありません。また結婚して既婚女性になった場合には、振袖ではなく留袖という着物を着用することになります。

正月に着る振袖の色は決まっている?

正月にどの振袖の種類を着るのか、どの色を選ぶのかは本人の自由ですが、なるべく暗い色は避けるようにしましょう。具体的にどのような色を選べばいいのかわからない人は、暖色系の色を選ぶことをおすすめします。ただしその年の流行色などもあるため、迷ったらレンタルショップの店員さんに聞いて見ましょう。

正月を着物で過ごす場合の注意点

 いままでは正月を普段着で過ごしていた人が、着物で過ごすと「こんなことになるなんて ……」という落とし穴がよくあります。そのため正月を着物で過ごすときの注意点を知っておきましょう。

袖丈の長さに注意する

正月を着物で過ごす場合、注意しなければいけないのが「袖丈の長さ」です。例えば振袖の場合、身長が低い方は大振袖だけでなく中振袖でも、袖丈が地面近くまである可能性があります。そのため初詣で多くの参拝者のなかで袖丈が踏まれてしまうなんてことも。新年早々怪我をしないためにも、袖丈の長さには注意して着物を選びましょう。まだ学生であれば、袖丈の長さが不安な人は袖丈の心配が少ない小振袖で正月を迎えることをおすすめします。

防寒対策をする

正月は 1月のため、まだまだ気温が低い時期です。そのため防寒対策をしっかりとする必要があります。着物の履物は草履が正装ですが、草履にすると足を包むものが足袋しかなくなるので、足先が冷たくなります。ブーツやローファーにする場合も問題ないかもしれませんが、草履の場合は足専用のホッカイロなどを使用しましょう。また普段着であればすぐにコートを着ることもできますが、着物を着ていると帯や着付けが崩れないか心配になります。そのためヒートテックなど、下着で防寒対策をすることをおすすめします。

トイレの方法を知っておく

着物は普段着と違い、トイレをするのに手間がかかります。またトイレの方法によっては着付けが崩れてしまい、せっかく可愛い振袖姿が台無しになってしまうこともあります。初詣で訪れた神社で焦ってしまわないためにも、着物を着用したときのトイレの方法はしっかりと理解しておきましょう。

まとめ

正月の三が日に着物を着ることは、江戸時代の着衣始めが由来だと言われており、着物を着ることで運気が上がるとも言われています。正月から縁起を担ぐことで、一年間をより充実したものにしましょう。いままで正月を着物で過ごしたことがない人も、ぜひ来年は着物で過ごしてみてはいかがでしょうか。