【振袖の靴選び】草履とブーツの選び方と注意点まとめ

 振袖を着る時に、靴は草履かブーツを履きますが、どのような基準で選べばよいか分からずに困っている方は多いでしょう。そこで、この記事では草履とブーツを選ぶ際の注意点について、サイズ選びや丈、色使いなどの面から、後悔しない選び方をご紹介します。

振袖を着た時のサイズ選びは注意しよう!

振袖を着た時、振袖や髪型については十分に考え、事前にしっかり準備している方が多いと思いますが、靴のおしゃれも忘れずに準備したいものです。 振袖を着る場合、靴は草履、もしくはブーツを着用しますが、どちらもサイズ感が重要になります。特に草履は特殊なサイズ選びをするため、正しい知識がある方に選んでもらうようにしましょう。

【振袖着用時】草履の選び方と注意点

振袖に合わせる靴として草履を合わせる場合、日常的に履いている靴とは少し違った表示サイズ、サイズ選びの基準などがあります。間違った草履の選び方で、どのような点に気をつけて草履を選ぶべきかについてご紹介します。

花緒が痛くない草履を選ぼう

今のような洋靴が流行する以前、草履は老若男女に愛用されてきたものです。しかし今、草履といえば花火大会で浴衣を着るほかには、日常生活で履き慣れているという方は滅多にいないでしょう。 草履の“花緒”とよばれる部分は、草履の履き心地、履きやすさを大きく左右する重要な部分であり、ここがどのような素材でできているかも履きやすさ・痛くなりにくさに影響します。 花緒の中にはボール紙とコットンが入っており、このコットンが多くてふんわりしている花緒は痛くなりにくいものです。 加えて、花緒の太さも 2cm以上の太いものを選ぶと、摩擦が分散されて長時間草履を履いていても痛くなりにくいのです。

表示サイズに気をつけよう

洋靴の場合、“ cm”で表記されるものですが、草履の場合は尺貫法が用いられ、「七寸五分」のように表記されます。 たとえば女性に多い 23.5cmサイズの草履を選ぶ場合、七寸七分の草履を選ぶと、実際は約 23cmとなり、靴のサイズにするとちょうど 23.5cmに合うサイズになります。 わかりにくい場合はお店の方に相談してみましょう。また、最近では尺貫法で表記せずに S・ M・ Lで表記している商品もあります。

必ず草履を試着する

草履は上記のように、洋靴と違ったサイズ表記がされていることから、思っていたより大きかった、あるいは小さかったという後悔が生まれやすいものです。 購入すると返品・交換が可能ですが、振袖と一緒にレンタルした場合は、着用当日ギリギリにレンタルするため、本番にはサイズ違いの草履を履いていかなければいけません。 当日に痛い思いをすることのないよう、必ず草履は試着しましょう。レンタルの場合でも、靴屋で試着して、だいたいのサイズを把握してから予約することをおすすめします。

かかとの高さに気をつける

かかとの高さは、低い方が履きやすいからと、安易に選ぶことはやめましょう。草履の高さは、着物の格の高さと相関関係にあります。 大振袖のように袖が長く格式が高い場合、草履のかかとは 5cm以上のものを選びましょう。卒業式などで小振袖に袴を合わせる場合、 5cmでは高すぎるため、 3.5cmほどの高さのものを選ぶとちょうどよいでしょう。 また、振袖に合わせる場合には、いくつかの色の層でできた華やかなものを選ぶとよいでしょう。

かかとは少し出ているのが望ましい

洋靴のサンダルやミュールの場合、靴からかかとがはみ出していると、みっともなく見えてしまうものですが、草履の場合はこの反対に、かかとが草履から出ていることがマナーとなります。 その理由として、長い振袖(着物)の裾を踏んでしまわないように、さらに大きいサイズだと土踏まずの位置が合わず足が痛くなりやすいなどの理由があるようです。 草履を選ぶ際は、かかとが草履から 1~ 2cm程度はみ出るようなサイズを選ぶと、マナーも守れて、足も痛くなりにくくなります。

防寒対策が必要

振袖を着用する際は、足袋を履いてから草履を履きます。それでも洋靴に比べて露出度が高い足元では、冬季は寒さを感じてしまうものです。

成人式や卒業式は寒い時期に開催されることが多いため、草履を履く場合は、式典本番までは足元を覆っておけるようなショールやストールを用意しておくとよいでしょう。

ショールといっても、装飾用のファーでできたものは、足元の汚れがつきやすいため、汚れても構わないような日常使いできる控えめな色彩のストールをおすすめします。

【振袖着用時】ブーツの選び方と注意点

振袖とブーツを合わせるのもモダンで素敵な着こなしになります。ただし、ブーツはブーツなりに振袖に合わせる場合の注意点がいくつかあるため、以下にご紹介します。

脱ぎやすさを確認する

サイドゴアブーツのように、サイドが靴と同色のゴム素材でできているものは、着脱が非常に簡単で、便利です。ただ、振袖からゴムの部分が見えるようなデザインの場合は、振袖の格が下がって見えてしまうため、おすすめできません。 同じく脱ぎやすいものとして、内側にジッパーのついたブーツもおすすめです。外側からは皮生地しか見えないためデザイン性に優れており、ジッパーを上下するだけで簡単に着脱可能です。

丈の長さに注意する

振袖に合わせて袴を着る場合には、ブーツの丈の長さが重要です。袴から素肌や下に履いたタイツなどが見えない丈であることが望ましいでしょう。

具体的には、ミドル丈と呼ばれる 15~ 20cmくらいのものがおすすめです。短い 10cmくらいの丈も、袴の長さを調節すればレトロチックで可愛らしいでしょう。 25cm以上のロング丈も、編み上げブーツなら「はいからさん」のようでシックに仕上がりますが、着脱が難しいため、何度もブーツを脱ぐ場合には避けた方がよいかもしれません。

振袖の色とのバランスを考える

ブーツを選ぶ場合、相性を考えるべきは振袖自体の色調です。振袖が色彩豊かな場合、黒やダークブラウンのブーツで全体の印象を引き締めるとよいでしょう。

反対に振袖が黒や白などのシックな色調の場合、ワイン色やライトブラウンなどのブーツでまとめあげるのも素敵です。

振袖の色調の補色(色相環で正反対の色)にならないようにすると、品のよい印象に仕上げることができるでしょう。

まとめ

振袖を着用する時草履を合わせる場合、サイズ合わせが特異であり、かかとが少し出るくらいのサイズ感で、尺貫法を踏まえたサイズ選びをするようにしましょう。かかとも履きやすさを重視して低くなり過ぎないようにすることが大切です。

ブーツを選ぶ際には、素足(タイツ)が見えない丈にする必要があるため、 10cm以上の丈の長さがおすすめです。さらに草履もブーツも、振袖の着こなしを引き立てるような色選びをすることで、全体の印象がまとまり、品の良い仕上がりになるでしょう。