慶事に女性は振袖や訪問着、留袖を着用することがありますが、どの場面でどの着物を着用すればいいのかわからないという人もいるのではないでしょうか。着物には歴史があり、しきたりやマナーが多いため完璧に理解するのは難しいかもしれません。しかし家族や友人の慶事にマナー違反をしてしまうと、自分だけでなく周りの人にも恥をかかせてしまうこともあります。そこで今回は、振袖と訪問着、留袖の違いについて解説していきます。
振袖と訪問着の違いを知らないと恥をかくことも
振袖や訪問着はそれぞれ使用するシチュエーションが決まっています。どちらも使用できる場面もあれば、どちらを使用しても不自然で、留袖を使用するのが自然な場面もあります。最近は時代が変わり、以前ほど厳格に用途が区分されなくなりましたが、いまでもシチュエーションを選ぶ場面はもちろんあります。そのためなにも知らずに場違いな着物を着ていると恥をかいてしまうことも。基本的な振袖と訪問着の違いを理解しておきましょう。
振袖とは
振袖は未婚女性の第一礼装として位置付けられています。そのため既婚女性が振袖を着て慶事に参加することは、着物の常識を知らないという評価を受けてしまいます。振袖には大振袖、中振袖、小振袖(二尺袖)があり、大・中・小の順番に格式が高く、袖丈も長くなってします。現在は大振袖と中振袖に明確な差はなくなってきているので、そこまで気にする必要はありませんが、小振袖(二尺袖)は基本的に学生までしか着用することはできないので注意が必要です。袖丈が短く可愛い二尺袖ではありますが、学生でなくなった方が着用していると、常識がないと思われる可能性があります。
訪問着とは
訪問着は未婚女性、既婚女性でも着ることができる着物で、年齢を問わないためさまざまな場面で着用されています。紋ありと紋なしがあり、紋があると格式があがるので、年齢や立場、シチュエーションによってどのような訪問着を着用するか考える必要があります。また未婚、既婚問わずに着用することができることもあり、明るく華やかな色・絵柄から、落ち着いた上品な色・絵柄まであります。訪問着の特徴は、絵羽付けと呼ばれるすべての柄がつながっていることです。着物全体で一枚の絵柄を描いているため、広げた時に非常に美しくなっています。
留袖とは
振袖、訪問着と比較されることが多いのが留袖です。留袖は礼装のなかでもっとも格式の高い正装になり、多くの場合結婚式の新郎新婦の両親や祖父母が着用します。留袖には黒留袖と色留袖の2種類があり、付いている紋の数によっても格が変わります。また留袖は格式が高いこともあり、基本的にご自身がお呼ばれした結婚式では着用することはありません。訪問着と留袖のどちらを着用するのかわからない人は、着物レンタルのお店の人に相談してみましょう。
もっといろんな振袖や訪問着を楽しみたい!
振袖や訪問着にはさまざまな種類があり、毎年の流行や結婚式の雰囲気によって着たい着物も変わってきます。そのため着物を普段着として着る場合は購入することをおすすめしますが、慶事などのイベントのときだけ着用するのであればレンタルがおすすめです。レンタルの場合なら直近でなんどもイベントがあった場合でも着物が被らず、好きなだけ試すことができます。また振袖や訪問着、留袖のどの着物を着用していくべきかという相談をすることも可能です。
振袖や訪問着についてもっと知ろう!
慶事に着物で出席する必要は必ずしもありませんが、振袖や訪問着にしか出せない可愛さや上品さもあります。振袖や訪問着について詳しくなることで、着物選びもより一層楽しくなります。さまざまな種類の着物を見て、ぜひあなただけのお気に入りの振袖、訪問着を見つけてくださいね♪