赤ちゃんの生後30日前後に行う伝統的な行事の1つであるお宮参り。
素敵なお宮参りにしたい!と思いつつも、赤ちゃんの正装である産着や着せ方についてよくわからないと不安に思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事ではお宮参りで赤ちゃんが着る産着について解説します。
産着の柄に込められた意味や、当日スムーズにお宮参りを行うための準備についても紹介しているのでぜひ参考にしてください。
お宮参りとは?
赤ちゃんの生後30日前後に行うお宮参りは、伝統的な行事として正装をして神社やお寺に参拝します。
しかし、なんとなく概要はわかっているものの、どのような行事なのか、どのような恰好をするのかわからないという方も多いでしょう。
そこで、まずお宮参りの基本的な情報を確認していきましょう。
お宮参りは生後30日前後のお祝い行事
お宮参りとは、赤ちゃんの健やかな成長を祈る行事です。
男の子であれば生後31日目~32日目、女の子であれば生後32日目~33日目に行うとされています。
しかし、生後1カ月の赤ちゃんはデリケートで体調を崩すことも多く、お母さんにとっても負担が大きいため、安定してきた頃に行うことも多いようです。
最近では、生後100日頃に行う「百日祝い(お食い初め)」と一緒に行うケースも増えています。
お宮参りの正装
お宮参りでは、赤ちゃんには産着や祝着と呼ばれる着物が正装とされており、赤ちゃんに袖に紐を通した着物をかけるのが一般的です。
しかし、費用や手間がかかるかもという考えから、最近では、産着ではなくベビードレスを着るパターンも増えています。
ママやパパの服装は明確な決まりはありませんが、赤ちゃんの正装に合わせるとバランスがいいでしょう。
産着の場合は和装、産着ではない場合はワンピースやスーツと言ったフォーマルな服装がおすすめです。
産着を用意する際の風習
以前はお宮参りの産着は、母方の祖父母が用意する風習がありましたが、最近ではママやパパが購入をすることも多くなりました。
地域によっては、風習が強く根付いていたり、父方の祖父母が贈るという地域もあるので、事前に確認するのがおすすめです。
また、ご家庭によっては祝着は購入せずにレンタルするところも増えているようです。
購入を検討されている方は、ご家族や祖父母と相談のうえ決めるようにしましょう。
【男女別】お宮参りの産着・祝着の柄はどれがいい?
男の子の産着・祝着
男の子の産着・祝着は、黒やネイビー、深緑といったはっきりとした色が選ばれることが多いです。
しかし、最近では白やベージュなどの淡い色のものも増えており、幅広く選べるようになっています。
男の子の産着でよく使用される柄とそれぞれ込められた意味は以下の通りです。
柄
意味
兜
邪気や災難から守り、健康に育つ
軍配
決断力や行動力がある、リーダシップのある人に育つ
鷹
運や幸運を離さず、出世・大成を願う
亀甲花菱
縁起が良く、長寿を願う
宝尽し
お金や欲しいものに困らない
「お宮参りで着る産着の柄・色に迷ったら【男の子編】」のコラムで詳しく解説しているので、あわせてご確認ください。
女の子の産着・祝着
女の子の産着・祝着は、明るく華やかな赤やピンクといった色が選ばれることが多く、「友禅模様」はとくに人気です。
しかし、男の子と同様白やベージュのような淡い色を選ぶ方も多くなっています。
女の子の産着・祝着でよく使われる柄とその意味合いは以下のとおりです。
柄
意味
毬
高貴さや気品、縁結びや良縁
御所車や花車
美しい成長や祝福を願う
桜
人生の門出を祝福
兎
飛躍は子孫繁栄
鈴
成長や健康を願う、祈りや願いを神様に呼びかける
「お宮参りで着る産着の柄・色に迷ったら【女の子編】」のコラムでは詳しく解説しているので、あわせてご確認ください。
お宮参りの産着の着せ方と必要なアイテムとは?
必要なアイテム
お宮参りの正装で必要なアイテムは、以下のとおりです。
祝着
肌着
白羽二重
長じゅばん
帽子やよだれかけなど
抱っこ紐
産着の下に着る長じゅばんは、必ず着る必要はありません。季節によっては赤ちゃんに負担をかけてしまう可能性があるので、気候にあわせて着用を検討するといいでしょう。
用意しておくべきアイテムとして、とても便利なのが抱っこ紐です。
赤ちゃんの生後30日前後で行うお宮参りでは、首がすわる前の赤ちゃんを抱っこして移動やご祈祷をするので、ママとパパの中には、なにかと不安に感じる方も多いと思います。
抱っこ紐があれば、移動や祈祷中も負担を軽減してくれるので、ぜひ用意しておきましょう。
産着の着せ方手順
産着の着せ方の手順は以下のとおりです。
長じゅばんの上に祝着を重ねる
祝着と長じゅばんの紐を重ねて持ち、袖に通す
袖から出した紐を引っ張り、祝着の背中部分にしわができないよう整える
赤ちゃんを包むように祝着をかける
赤ちゃんを抱っこしている反対側の方の後ろでちょうちょ結びをする
最終的な形としては、背中の部分が前側にくると覚えておくといいでしょう。
普段あまり触ることのない着物を使うので、当日いきなり着るとなると慌ててしまうことが多いです。
当日スムーズに行うためにも、事前に何度か練習しておくといいでしょう。
産着にしつけ紐がない時の対処法
祝着に紐を縫い付ける
祝着は袖に紐を通して抱っこしている人の背中で結びますが、ときどき祝着に紐がついていない場合があります。
そのようなときは、あらかじめ紐を祝着に縫い付けておきましょう。
紐がついていないと当日バタバタしてしまうので、必ず前日までに対応が必要です。紐は単品でも購入が可能でネットショッピングでも取り扱いがあるので、確認してみてください。
しつけ糸はあらかじめ切っておく
紐の縫い付けが完了したら、一緒にしつけ糸についても確認し、切っておくようにしましょう。祝着を新しく購入すると、折り目を抑えるためにしつけ糸がついていることが多いためです。なお、しつけ糸の中にはあえて切らないしつけ糸もあります。
細かく縫われているものや産着の裏側にあるものは切ってはいけないしつけ糸であることが多いので、しっかり確認するようにしましょう。
袖に紐を通しておく
お宮参りの当日にスムーズに産着が着れるよう、産着の事前準備を行うのがおすすめです。袖に紐を通しておけば、当日は赤ちゃんに掛けて、背中で結ぶだけですむので外でも簡単に着られます。
着る練習もしておくとよりスムーズにできるので、準備と一緒に練習もしておくといいでしょう。
お宮参りに関するよくある質問
お宮参りの当日の持ち物は?
お宮参りでは、ご祈祷をする場合「初穂料」をのし袋に入れて渡します。金額は神社やお寺によって異なるので、あらかじめ確認するようにしましょう。
また、お宮参りの際は、以下のような赤ちゃんが外出する際に必要な持ち物も用意しておきましょう。
おむつやおしりふき、ゴミ袋
授乳セット
着替え
タオルやガーゼハンカチ
また、季節によっては暑かったり寒かったりする場合があります。夏であれば日傘や日焼け止め、冬であれば手袋といった暑さ・寒さ対策グッズも忘れないようにしましょう。
授乳するときはどうしたらいい?
赤ちゃんが生後30日前後のときにお宮参りは行うため、授乳はどうしたらよいかと悩むママとパパは多いでしょう。
祝着の着脱や汚れる心配、ママが着物を着ている場合は着崩れなど不安に思う点は多いと思います。そのような心配を少しでもなくすため、お宮参りの前に以下のポイントをおさえておくといいでしょう。
授乳スペースの有無を確認する
哺乳瓶でも対応できるように練習しておく
授乳がしやすい服装にする
ママが着物の場合は、母乳パットを入れておく
産着を着せる前に授乳をすませる
産着は神社やお寺に着いてから着せる
できる限りのポイントを抑えるだけでも、授乳に関する心配を解消できます。
当日慌てることのないようしっかりと準備を整えましょう。
産着を着せるタイミングは?
産着は神社やお寺に到着後、手水が終わったら着せるようにしましょう。着物が濡れたり汚れたりするのを防ぐためです。また、気温が高い夏になると、長時間産着を着るのはデリケートな赤ちゃんにとっては負担になることがあります。気温にあわせて柔軟に対応するといいでしょう。
ご祈祷をする場合は、祈祷前には着用させてください。ご祈祷をしない場合は、写真を撮る前までに着せれば問題ありません。
その場でスムーズに着用できるよう、事前準備として産着に紐を通しておくといいでしょう。この下準備をしておけば、産着を肩にかけて結ぶだけで着用が可能です。
あわせて、産着を着る練習もしておけばよりスムーズに行えるでしょう。
産着や祝着はレンタルできる?
「高額でお宮参りにしか着用しない産着や祝着を購入するのは、少し躊躇してしまう……」という方も多いでしょう。
そういう方は、レンタルで用意するといいでしょう。必要なアイテムを一式貸してくれるため、はじめてのお宮参りの方にもおすすめです。レンタルだけでなく、着付けや写真のサービスを行ってくれるところもあるので、お宮参りの思い出作りにも最適です。
レンタル費用は5,000円から1万円ほどが相場と言われているので、費用面についても安心と言えるでしょう。
お宮参りの産着は"きものレンタルwargo"
「お宮参りの産着をレンタルしたいけど、どこでしたらいいかわからない……」とお悩みの方には、「きものレンタルwargo」がおすすめです。
「きものレンタルwargo」では、必要なアイテムもまとめてレンタルが可能!はじめてのお宮参りでも安心してご利用いただけます。
写真撮影のプランもついているので、思い出の1枚を残したいという方にもおすすめです。
ぜひ「きものレンタルwargo」で産着を用意して、素敵なお宮参りの思い出を残しましょう。
まとめ
この記事では、お宮参りの正装である産着について解説しました。
正装について明確な決まりはありませんが、それぞれの衣装には、お子様の成長を願った意味がこめられているので、用意する際には柄や色にこだわって選ぶのもよいですね。
お宮参りでは普段着ることのない産着を着用するので、当日慌てないためにも事前準備が必須です。
必要アイテムや産着の事前準備をしっかりと整えて当日を迎えましょう。